マックスとイゴールのカヴァレラ兄弟がMAX & IGGOR CAVALERA名義で3月にオーストラリア6都市を回る”RETURN BENEATH ARISE”ツアーを発表。その名が表す通り、カヴァレラ兄弟在籍時のSEPULTURAが生み出した名盤2枚、「Beneath The Remains」(1989)と「Arise」(1991)から選曲するスペシャルセットとなる。すでに昨年、ロシアと南米でこの企画ツアーを敢行している。気になるセットリストは以下。
1. Beneath the Remains [Beneath the Remains 以下B]
2. Inner Self [B]
3. Stronger Than Hate [B]
4. Mass Hypnosis [B]
5. Slaves of Pain [B]
6. Primitive Future [B]
7. Arise [Arise 以下A]
8. Dead Embryonic Cells [A]
9. Desperate Cry [A]
10. Altered State [A]
11. Infected Voice [A]
12. Orgasmatron [A] (Motörhead cover)
13. Ace of Spades (Motörhead cover)
or I Believe in Miracles (Ramones cover)
-Encore-
14. Troops of Doom [Schizophrenia]
15. Refuse/Resist [Chaos A.D.]
16. Roots Bloody Roots [Roots]
17. Beneath the Remains / Arise / Dead Embryonic Cells [B][A]
「Beneath the Remains」~「Arise」の順に各アルバムから曲順に沿ってベストセレクションが続き、本編ラストでMOTORHEADかRAMONESのカバー締め。アンコールでSEPULTURAの他アルバムから代表曲を1曲ずつプレイし、最後に再び「Beneath the Remains」と「Arise」のベスト・オブ・ベストな3曲をメドレーしてしまうという特別さ。SEPULTURAファンにとって絶対に外せない最愛聴盤の2枚がオリジナルボーカルでライブ再現されれば興奮しないはずがない。ツアーポスターのアートワークを見ればさらに期待度が膨らむ。
カヴァレラ兄弟は2017年には「Roots」の完全再現ツアーも行っており、いかにオリジナルSEPULTURAが求められているかが分かる。アンドレアス・キッサーによる現在進行形のSEPULTURAにも大きなリスペクトをしながら、実は多くのファンが期待していることは”完全なオリジナルメンバーによるSEPULTURAリユニオン”だろう。実はこのオファーがあったらしい。
オジーの妻、シャロン・オズボーンからOZZFESTでのオリジナルSEPULTURA出演のオファーがアンドレアス宛に届いたが、彼は一蹴したそうだ。オファー額はなんと約2億円。それでもアンドレアスは現在進行形のSEPULTURAを守ることを選択した。このエピソードを聞いて、今を生きるSEPULTURAをより一層応援したくなった。
リユニオンが無理なら俺たちが自分でやればいい、とマックス&イゴールが実現しているSEPULTURA選曲企画はもちろん見たい。しかも今回はタイムゾーンがほぼ同じオーストラリアまで来るのだ。豪州ツアーの前後にジャパンツアーが組まれる傾向が多いことを日本のメタルファンは分かっている。3月17日の前か、3月24日の後に、彼らが日本を訪れてくれはしないものか・・・。すでにどこかのプロモーターが動いて企画していることを期待しよう。
TEXT by Shinji Nishimura / 西村真司
0コメント